密室での出来事

　今日も一日中雨。この二日間、まゆと閉じこもった生活です。部屋から一歩も出れないで家の中にずっといるとさすがに煮詰まってきます。まゆも家のおもちゃにも飽きたし、いたづらもやりつくしたし、私と遊んでも面白くないしで、「たいくつ」モードになっていました。
　そんな時、おっぱいをあげているとまゆ、突然わたしの乳首をかみました。私が「痛い！」と悲鳴をあげると喜んでかんで離そうとしません。「イタタタタ・・・」とまゆの鼻をつまんでどうにか口を開けたので離すことができましたが、乳首をかみちぎられるかと思いました。
　こんなことが続いたらもう断乳も考えてしまいます。私はもうかまないようにまゆに「あぷ〜」としましたが分かるわけもありません。それで無表情で、まゆと目を合わせないようにしていました。
　まゆ、何が起こっているか分からずに初めは遊びだしましたが、私が何をしても反応を示さないので不安になったようで私の顔を覗き込みます。ディズニーのおもちゃについているずっこけたテープをかけて「アーバーブ」などとやって笑い、この空気を何とかしようと頑張っていましたが、私はムカッときていたので、ひたすら無表情でいたら、とうとう私がまゆに背中を向けた途端、泣き出してしまいました。
　泣きじゃくるまゆに「もう、おっぱいかまないでね」と言いましたが分かっているのかいないのか・・・。
　おっぱいをかむことは悪いことだけど、さらりと「ダメよ」と言って事なきをえる方法もありましたが、今日は私の「ムカッ」ときた感情も入って何だかかわいそうなことをしてしまいました。
　「叱る」のは難しいと思いました。一歩間違えば「いじめ」とか「虐待」になってしまいます。親の価値基準は万能ではないし、下手をすれば親の感情で子どもの気持ちを振り回してしまいます。
　小さい頃、親のエゴと感情で無意味に叱られ、怒られ、精神的に物凄く不安定な子ども時代を送った記憶を忘れないようにしたいと思いました。