手術

mayusachi2005-12-26

 昨晩は一晩中ヒューヒューと風が吹き荒れていました。まゆは爆睡。私は何度も目が覚めてぐっすり眠れませんでした。
 朝、外は雪が吹雪き、一面真っ白でした。が、10時過ぎると陽が差し、雪も溶け出しました。
 今日はぴーちゃんの手術の日です。
昨日病院に行ったら「クリスマスケーキ、とってもうめがった。おめだずもごっぞになれ」と言っていました。ぴーちゃんの食事用のテーブルの上にはラップに包まれたケーキが置いてありました。どうやら私たちに食べさせようと残していたらしいのです。
 それから「どごさ行った?いぬっこけだひとんどごの人も来てけで持ってきてもらって」と探し出しました。子犬をあげた家の人までお見舞いに来て食べ物を置いていったらしく、それを探しているのですが、昨日も一昨日も言っていました。
 ぼけが始まったのかも・・・と心配になりました。
 本当は骨折したところも、痛いはずなのですが「痛くない」らしく、神経も麻痺してきています。
 手術に耐えられるか、不安になりました。もしかしたら今日で終わりかも。覚悟しました。
 今日も病院に行ってみると、ぴーちゃんは入れ歯を外されて、口元がへこんでいて変な顔になっていました。
 まゆに「へっこ」と手をさしのべるとまゆはぐずってしまいました。病棟中に聞こえるくらいの大声で泣いてしまったので、おんぶしました。
 病院の中を歩き回り、おっぱいをあげたり、そんなことをしているうちにまゆ、寝てしまいました。
 談話室の椅子におろして眠らせました。
 周りは親戚の人やら近所の人やらが見舞いに来てうるさいのにまゆ、ぐーぐー寝ています。
 母も叔母も昨晩は寝られなかったらしいのですが、ぴーちゃんはぐっすり寝たらしく、昨晩から食事を食べさせられないので「いつになったら食べられるのか?」が気になっているらしく、当の本人は手術など気になっていないようで、それだけが救いでした。
 2時近くになってまゆ目を覚ますと、すぐ前の廊下をベッドが運ばれて行きます。父がいたのでまゆを抱き上げてベッドまで行くとぴーちゃんでした。これから手術に向かうらしく、「ぴーちゃん、頑張って」とまゆと手を振るとぴーちゃんも答えていました。
 それからが長かった。
 3時になっても終わらないので下のフロアーの手術室の前まで降りて行くとうちの家族以外に丁度手術日が同じになったぴーちゃんのお茶のみ友達の家族ともう一家族いて不安げな顔で待っていました。
 手術室の鉄の扉の隙間から様子をうかがおうと覗いたりしていました。
 私はまゆをおんぶして病棟をうろうろしていました。
 4時少し前、手術室の鉄の扉が開いて「おめでとうございます」と言う声がしたので見てみると看護婦さんがタオルにくるまれた生まれたばかりの赤ちゃんを抱いて立っていました。
 しわくちゃの小さい赤ちゃん、数分前までおなかの中にいた赤ちゃん、帝王切開で生まれたのです。
 もう一家族は赤ちゃんが生まれるのを待っていたのでした。顔はさっきの緊張から解放されて晴れ渡り、喜んでいました。
 私もまさか新生児を見られるとは思わなかったのでちょっと感動して緊張が緩みました。
 が、ぴーちゃんの手術はまだ終わっていません。すぐにまた不安になりました。
 良くないことを考えないように外を見たり、まゆをあやしたりしていました。
 そして5時前。終わりました。集中治療室に入った父が言うには意識も戻って「痰が絡んでいるから取って」と言っていたらしく、何とか無事の様子で安心しました。
 今日は一日のほとんどを病院で過ごしましたが、まゆ、今日で一歳一ヶ月です。
 ずいぶん歩けるようになりました。